社会福祉法人
いぶき福祉会 第二いぶき
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情報科学芸術大学院大学 [IAMAS]

先端的技術と芸術の融合を目指すIAMASと、障害のある人が生きる社会を目指す第二いぶきを中心に、IoTとFabを福祉に生かすためのワークショップを開催。福祉の現場とどう結びつくのかを考え、アイデアを交換しました。その後も、実際に施設でセンサーを使い、スマホアプリで3Dデータ作成を試すなど、可能性を模索。技術への期待とともに、使いこなす難しさや、命やプライバシーに関わる不安など、課題も見えてきています。

Process

Hop テクノロジーと福祉施設を結びつける

新たな技術を福祉に生かす体験ワークショップ

福祉施設職員と技術者が参加し、技術を体験するところからスタート。新しい技術で何ができるのか想像しにくい、使いこなせない、経験や人間関係で成り立たせていたものを技術に置き換えて良いのか、といった心理的障壁が浮き彫りに。

Point

  • ● 特別支援学校で活用している事例など、現場とつながるものごとを紹介
  • ●「誰の」「どんな状況」を共有することで、福祉の現場の課題を伝える
  • ● 同じルールでアイデアスケッチをすることで、全員のアイデアになる

Data

2017年9月6日(水)
会場:IAMAS
講師:小林茂(情報科学芸術大学院大学 教授)
参加人数:19名

福祉施設職員の声

この試みを新しい仕事につなげ、今後も継続して活動を形にしていきたいです。それにはまず現場のスタッフの「納得感」が不可欠だと感じています。

技術者の声

技術者が完璧に準備をして、必ず成功する体験をつくるのではなく、技術や道具の情報を共有し、 一緒に学び合えるような関係をつくっていきたいです。

Step施設の日常から出たアイデアを形にする

新しい技術を活用するための試行プログラム

初回ワークショップ後、いぶき福祉会にて、改めて職員が技術を体験できる機会を設け、IoTの活用方法を模索。昼休みやトイレといった身近な状況を設定し、日頃不便に感じることを解決するアイデア(50案以上)を書き出しました。実現性が高いものを次回のワークショップで試行。施設内にて、試験的にIoT機器を設置し、使い心地や問題点について議論するなど実用性を検証。福祉の現場でIoTやFabがどのように機能するのか、可能性を探りました。

Data

2017年10月4日(水)
MESHを現場で活用するための試行プログラム
会場:いぶき福祉会
講師:小林茂
参加人数:21名

2017年12月4日(月)
3Dスキャンアプリを用いた試行プログラム
会場:いぶき福祉会
講師:小林茂
参加人数:12名

福祉施設職員の声

まず試してみることの大切さ。ワークショップを通して、3Dプリンタの具体的な使い方がイメージできました。MESHも、わからないなりに触ることが解決の近道かも。

福祉施設職員の声

3Dモデリングの最中、人の顔をスキャンしたらどうなるか?という疑問から、全スタッフの顔をスキャン。思いがけないアイデアは好奇心と笑いの中から生まれるのだなぁ。

Jump 現場で試しやすい仕組みを模索する

情報科学芸術大学院大学 教授

小林茂さん

実施するなかで見えてきた課題

今回は取り組みの初年度ということもあり、ワークショップのなかで技術を活用するためのアイデアを出し、試してみるところまでに留まり、実際の運用には至りませんでした。しかしながら、複数回のワークショップを通じてある程度課題が明確になったと感じていますので、次年度も継続できるのであれば、導入しやすい例をつくるところからはじめてみたいと考えています。

社会福祉法人いぶき福祉会

森洋三さん

ハードルと可能性を同時に感じながら

IoTやFabといった新しい技術への自分たちの心理的ハードルが高く、知ることから実用することに苦戦をしました。しかし、いろいろな人との対話のなかで、はじめて触れる技術にとても可能性を感じました。何かがクリアできれば、支援の質が格段に上がるだろうと思われる発想がたくさん生まれたので、現場で少しずつ見える形にする方法を今後も模索していきたいです。