社会福祉法人大和福祉会
周南あけぼの園
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山口大学国際総合科学部

山口情報芸術センター[YCAM]協力のもと、福祉施設職員と、技術に明るいエンジニアが、各分野の活動内容や抱える課題を共有するワークショップを実施。互いの状況を知り、議論を深めてゆくための下地をつくっていきます。勉強会で出会った山口大学国際総合科学部と、周南あけぼの園が連携。ファブラボ山口協力のもとFab機材の講習を受け、福祉施設の人たちと大学生がフィールドワークを行い、関係を編みつつあります。

Process

Hop お互いを知るところからはじめる

障害と未来のしごとを考える小さな勉強会 GJ! × YCAM

本プロジェクトをはじめる前に、YCAMに技術者と福祉関係者が集まり、勉強会を開催しました。4つのテーブルに分かれ、それぞれの立場から福祉と技術の課題、可能性、解決策を付箋に記入。互いの現状を共有し、ディスカッションしました。

Point

  • ● 福祉=「課題が多い」というイメージが先行するので楽しい部分も共有する
  • ●「技術者にも課題があること」を福祉施設職員が知る機会もつくれるとよい
  • ● 言葉だけで伝えるのは難しいので普段の現場の写真があると伝わりやすい

Data

2017年9月11日(月)
会場:山口情報芸術センター[YCAM]
講師:菅沼聖(YCAM)
協力:山口情報芸術センター[YCAM]
参加人数:23名

福祉施設職員の声

アトリエの活動から生まれた作品をどのように活用し、発信するべきか悩んでいました。これを機に、その方法をしっかり考えていきたいです。

技術者の声

試作だからといって中途半端なものをつくって消化不良にならないよう、時間をかけて、技術者という立場から関係性を築きたいと思っています。

Step 関係性をつくり、ともに考える

山口大学講義「インクルーシブデザイン」

まずはデジタル工作機器の可能性を実感するため、周南あけぼの園にて使い方講習を実施。1月からは山口大学での15コマの後期授業「インクルーシブデザイン」で、周南あけぼの園との共同リサーチを開始しました。大学生(デザイナー)と施設利用者・職員(デザインパートナー)は5チームに分かれ、施設内のフィールドワークや聞き取りを通して、日常や制作環境を調査。それぞれFabやIoTを活用したアイデアを考え、3DプリンタやMESHなどを用いてプロトタイプを発表しました。

Data

2017年12月5日(火)-2018年2月8日(木)
会場:山口大学、周南あけぼの園
講師:冨本浩一郎(山口大学国際総合科学部講師)
参加人数:22名

福祉施設職員の声

施設メンバーも職員も、今ある状況が“普通”になっていて、その中で困っている・不便だと思うことが思い浮かばず、課題を見つけるのが難しかった。

技術者の声

ユーザーリサーチの気づきから得られたアイデアを、福祉施設スタッフへと渡して再度フィードバックを得る、創造的なリサーチの実践に感心しました。

Jump 関係性をつくり、ともに考える

山口大学国際総合科学部 講師

冨本浩一郎さん

教育と社会をつなぎ、学びを深めていくこと

福祉施設の課題解決をテーマにしたプロジェクトの過程で、一方通行の協力関係ではなく、施設スタッフ、メンバー、学生がそれぞれ学び合える関係を構築できました。教育現場と実社会の関係基盤構築のきっかけになったと感じています。今後は提案に止まらず、デザイン教育と社会実装を行来する、デザインプロセスの実現を目指したいと考えています。

周南あけぼの園 スタッフ

相本菜月さん

テクノロジーを介して、地域と関わる可能性

学生と利用者の協働が、周南あけぼの園を知ってもらう良い機会となりました。また、デジタル機材によって、障害の有無に関係なく同じ質の物を制作できると知り、Fabの可能性を強く感じています。今後もプロジェクトを通して施設や地域社会の課題に目を向け、 障害のある方が地域社会へと関われる間口を広げていければいいなと思っています。